万葉集による秀歌アンソロジーと朗読
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●「万葉集による秀歌」について
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………「よたびの万葉集」に至るまでの、階梯を登りましたが、その頂にあるのが「万葉集の秀歌」になります。もちろん「秀歌集」の中にもまた、詩の優劣が存在しますが、もはや私たちから見れば、どれもが優れた作品には違いありません。しかしあえて、秀歌のうちから特に優れたものを『万葉詞華集(まんようしかしゅう)』として選別し、そのうち、もっとも選者が詩興をそそられる作品を、さらに『万葉秘抄(まんようひしょう)』として選別します。またより広範な秀歌集として、各巻に別けて解説を加えます。
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●詩の本文と現代語訳について
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………ここでは本文と現代語訳について、句ごとの空白や、改行、段下げなどを行なっていますが、原文は漢文で連続的に記され、そのようなものは存在しません。幾つかの読みがある場合は「我(あが/わが)」のように、「/」で幾つかの候補を挙げている場合がありますが、もちろん諸説を網羅している訳ではありません。
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………また、連続する平仮名に「がか」なら「かゝ」、「かが」なら「かゞ」という記号を使用するのと、「たび/\」とくり返し記号を使用するのは、執筆者が好みで行なっているものに過ぎません。詩の前に置かれる詞書きについては、本文のままの場合は「」を、現代語に改めるなど、執筆者の意図が込められている場合は『』を使用しています。
万葉秘抄(まんようひしょう)
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●万葉秘抄
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………『万葉詞華集』からさらに秀歌を76首選び抜き、万葉集以外の古歌を一首加えたものを、勅撰和歌集の伝統に習い、巻ごとから「四季」「恋」などの分類へと改めたもの。知られたものでも、最高の秀歌とは認め得ないものは採用していません。
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●(万葉秘抄 巻別)
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………便宜上『万葉秘抄』を巻別に並べたもの。朗読はありません。
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●万葉秘抄 解説その一
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………『万葉秘抄』に朗読用の簡素な解説を加えたもの。「初めの歌」「四季」「羈旅」までを収めます。
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●万葉秘抄 解説その二
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………『万葉秘抄』に朗読用の簡素な解説を加えたもの。「挽歌」「雑歌」「恋歌」「おさめ歌」を収めます。
万葉詞華集(まんようしかしゅう)
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●万葉詞華集
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………『万葉秀歌集』からすぐれた和歌を134首(長歌は取らず)選出したもの。『万葉秘抄』は知られた和歌でも切り捨てたりと、厳選に過ぎたアンソロジーになっているので、普通の秀歌集としては、これがオーソドックスな秀歌選になるかと思われます。解説は、『万葉秀歌集』か『万葉秘抄』ですべてしてありますので、ここではなし。代わりにおまけの番外編を下に加えておきましょうか。
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●(番外編)ビギナーズクラシックス「万葉集」朗読
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………番外編。角川ソフィア文庫のビギナーズクラシックスは内容にムラがあるシリーズ物には過ぎませんが、「万葉集」の紹介は、初めての人におすすめできる書籍になっていますし、一食抜けば手に入るほど手頃な価格なので、ここに紹介されている和歌を朗読して、購入者の便宜を図ろうというだけのものには過ぎません。ただし走り読みに過ぎませんので、聞きにくい点はご容赦ください。
万葉秀歌集(まんようしゅうかしゅう)
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●万葉秀歌集
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………各巻の秀歌集から厳選した207首を選出。覚えておきたい長歌も含めました。ただし山上憶良の『貧窮問答歌』、柿本人麻呂の長大な作品は、暗記したくなる秀歌としては、長すぎるとして却下しましたが、これは作品としての価値のためではありません。これらは、各巻の秀歌集に掲載したいと思います。
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●万葉秀歌集 解説その一
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………「万葉秀歌集」に基づく解説。巻第一、巻第二を紹介。
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●万葉秀歌集 解説その二
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………「万葉秀歌集」に基づく解説。巻第三から巻第六まで。
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●万葉秀歌集 解説その三
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………「万葉秀歌集」に基づく解説。巻第七から巻第十まで。
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●万葉秀歌集 解説その四
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………「万葉秀歌集」に基づく解説。巻第十一から最後まで。
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