血を吐くやうな 倦(もの)うさ、たゆけさ
今日の日も畑に陽は照り、麦に陽は照り
睡るがやうな悲しさに、み空をとほく
血を吐くやうな倦うさ、たゆけさ
空は燃え、畑はつづき
雲浮び、眩しく光り
今日の日も陽は炎(も)ゆる、地は睡る
血を吐くやうなせつなさに。
嵐のやうな心の歴史は
終焉(をは)つてしまつたもののやうに
そこから繰(たぐ)れる一つの緒(いとぐち)もないもののやうに
燃ゆる日の彼方(かなた)に睡る。
私は残る、亡骸(なきがら)として――
血を吐くやうなせつなさかなしさ。
2009/3/16