くらかけの雪 (宮沢賢治)

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くらかけの雪

たよりになるのは
くらかけつづきの雪ばかり
野はらもはやしも
ぽしやぽしやしたり黝(くす)んだりして
すこしもあてにならないので
ほんたうにそんな酵母(かうぼ)のふうの
朧(おぼ)ろなふぶきですけれども
ほのかなのぞみを送るのは
くらかけ山の雪ばかり
  (ひとつの古風(こふう)な信仰です)

言葉の意味

[くらかけの雪]
・「くらかけ」は鞍掛山のこと。岩手県の代表的な山である岩手山に寄り添う1000mより低い山。小岩井農場も付近にある。

2009/05/13

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