七つ森のこつちのひとつが
水の中よりもつと明るく
そしてたいへん巨きいのに
わたくしはでこぼこ凍つたみちをふみ
このでこぼこの雪をふみ
向ふの縮れた亜鉛(あえん)の雲へ
陰気な郵便脚夫(きやくふ)のやうに
(またアラツデイン 洋燈(ラムプ)とり)
急がなければならないのか
[アラツディン洋燈]
・アラジンの魔法のランプの意味か。アラジンはランプを取りに行くために、されどわたくしは陰気な郵便脚夫のように、もっと現実的な事柄のために、(事象を屈折させて)、急がなければならないのか。とか言う意味かしらとも想像する。
[七つの森の]
・岩手県盛岡市の西方、雫石町との境付近にある七つの森のこと。
2009/05/13