夏目漱石、三四郎8

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夏目漱石、三四郎8

銷沈・消沈(しょうちん)

・消え失せること。気力が衰えること。
・「気概。いきごみ。」を表す「意気」と合わせて「意気消沈(いきしょうちん)」などと使用する。

悄然(しょうぜん)

・元気のない様子。しょげているさま。しょんぼり。しょぼーん。ぐすん。

奔走(ほんそう)

・駆け回ってうまく行くように努力する。
・あれこれ世話を焼く。御馳走する。

晦日(みそか)

・毎月の最終日のこと。つごもり。「大晦日」は特に1年の最後である12月末日を指す。
・「晦日に月が出る」とは「絶対にあり得ないこと」を表す。太陰太陽暦(月の満ち欠けの暦に閏月などの補正を加えたもの)による旧暦だと、月末に月が出ることはない。中国を倣った日本では、朔(新月)の日が月の1日目に当たるからだ。満ち欠けを行う月によって暦を刻むことは、月さえ見えれば、大体今月のいつ頃なのかを体感できるという利点を持っている。

[秘か(みそか)]
・これも「みそか」と読む。「秘か心」と書いて「恋心」を、「秘か事」と書いて「秘密の事」を表す。

埒(らち)

・「かこい」「しきり」のこと。特に馬のための柵を指す。
・物事の区切り。限界。

動(やや)ともすれば

・「ややもすれば」の強調。「どうかすると。ともすれば。」

閑却(かんきゃく)

・なおざりにする。いい加減にして放っておく。

発起(ほっき)

・新しいことを企てること。
・仏教用語として、「発心(ほっしん)」と同様、「信仰心を起こすこと。また出家すること。」その他省略。

周旋(しゅうせん)

・ことを執り行うために動くこと。面倒を見ること。
・売買や交渉などの仲介。取り持ち。斡旋(あっせん)。
・ぐるぐる周ること。

田臭(でんしゅう)

・田舎臭いこと。やぼったさ。

内証(ないしょう)

・表向きでないところ。内輪の。身内の。
・仏教用語で、心の内面で真理を悟ること。
・内密にしておくこと。秘密にしておくこと。→次第に「ないしょ」と言われるようになった。

廂(ひさし)

・当時の女性の髪型の一つ、「庇髪(ひさしがみ)」の略か。 大辞泉から引用すると。
「束髪の一つ。入れ毛を使って前髪と鬢(びん)とをふくらませ、庇のように前方へ突き出して結う髪形。明治30年代ごろ、女優川上貞奴(かわかみさだやっこ)が始めてから、大正の初めにかけて流行。また、女学生が多く用いたことから、女学生の異称ともなった。」とある。

端然(たんぜん)

・礼儀正しく、きちんと整っている様子。

マントルピース

・壁に付けられた暖炉のまわりを飾り付ける修飾のこと。後にはそのような飾りを持った暖炉そのものを指すようになった。マントルさんがピースをしているわけではない。

臆断(おくだん)

・確実の根拠がない、憶測による判断。

俗礼(ぞくれい)

・世俗的な儀礼。俗世間の礼儀。

切り通し(きりどおし)

・山や丘などの障害を切り除いて作った道。
・滞りなく物事を執り行うこと。

巧拙(こうせつ)

・巧みなことと、つたないこと。うまい、へた。
・南こうせつのこうせつとは何の関係もない。

気韻(きいん)

・気品のあるようす。絵画や書などの気品・品格。

一気呵成(いっきかせい)

・一息に仕上げること。

殻竿(からざお・からさお)

・稲・麦などの脱穀に用いた農具。柄の先の枢(くるる)に打ち棒をつけ、柄を振り、打ち棒を回転させて筵(むしろ)の上の穂を打つ。脱穀機が普及するまで用いられた。(三省堂・スーパー大辞林より)

忽然(こつぜん)

・にわかに。突然に。あまりにも急に。



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