夏目漱石、三四郎2

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夏目漱石、三四郎2

電車のちんちん鳴る
・1882年に開始し路線を拡大した東京馬車鉄道が、糞尿で町を荒らすこともあり、欧州を始め日本でも1895年に開始した京都の路面電車に倣って、1903年(明治36年)に東京電車鉄道と社名を改めて、路線を路面電車に変更していった。
減却(げんきゃく)
・へること。へらすこと。
毫も(ごうも)
・豪は細い毛の意味で。後ろに打ち消しの言葉を伴って、「少しも~ない」という意味になる。
洞ヶ峠で昼寝をした
・信長を討った明智光秀と、羽柴秀吉が山城国山崎で「山崎の戦い」を行った時、両軍から加勢を頼まれた大和の大名筒井順慶は、明智軍につこうと途中の洞ヶ峠まで来て、ここでどちらにつくか日和見をしたという伝説がある。実際は洞ヶ峠に到着する前に大和へ戻ったらしい。
・よって「有利を見極めて様子をうかがうこと」「日和見主義」のことを「洞ヶ峠を決め込む」などという。その洞ヶ峠で情勢さえうかがわずに昼寝をしていることから、見極めさえしていなかったことになる。
割り前(わりまえ)
・それぞれに割り当てた金額。
平生(へいぜい)
・常日ごろ。普段。
来意(らいい)
・訪ねた理由。
・手紙の趣旨(しゅし)。
[趣旨(しゅし)]
・何かを行う時の目的や理由。
・文章・話の言わんとすること。要旨(ようし・要点をまとめた大筋)。
[主旨(しゅし)]
・文章・話などでもっとも中心となることがら。主意。
閑静(かんせい)
・物静かで、ひっそりとしているようす。
和土(たたき)
・(建築用語)石材表面を叩いて、細かい痕を付ける仕上げ方法。
縮織り(ちぢみおり)
・布面に細かいシワを付けた織物の総称。綿・麻・絹などを材料として、もっぱら夏用。他に「しじら織り」なども存在する。
口上・口状(こうじょう)
・口頭(こうとう・口で述べる)で伝えること。また決まり決まった挨拶。
・口のきき方。
花崗岩(かこうがん)・御影石(みかげいし)
・花崗岩は火成岩の一種。流紋岩(りゅうもんがん)に対応する成分の深成岩で、石材としては御影石とも呼ばれる。地下深部で形成された深成岩一定条件を満たすもの。条件は省略。
蟒蛇(うわばみ)
・スサノヲ時代のヲロチに相当する。大蛇、巨大な蛇。
・なんでも飲み込むことから、転じて大酒飲みという意味にも。例「シモーヌはシリウスで一番のうわばみである」など。(・・・。)
度盛(どもり)
・度数を示すための目盛り。
池のそば
・旧加賀藩主前田家上屋敷の庭であった「育徳園」に作られた池でもともと「心字池(しんじいけ)」と呼ばれていたのだが、「三四郎」が人気を博して以来、今ではもっぱら「三四郎池」と呼ばれる。
赤門(あかもん)
・キャンパス南西部にある校門。正門(せいもん)ではないが、旧加賀藩主前田家上屋敷の御守殿門(ごしゅでんもん)が残されたもの。御守殿門とは将軍さまの息女(そくじょ)を妻として迎えた家に許された朱塗りの門のことである。これより東京大学自体を赤門とも呼ぶ。
[正門(せいもん)]
・(余談)仏教に関連してこれを正門(しょうもん)と呼ぶのだろうか?座禅と関連しているのだろうか?ちょっと気になったのでメモ書き。
欣然(きんぜん)
・喜ぶ。喜んで行う。
寂寞(せきばく・じゃくまく)
・ひっそり静かで寂しい様子。
筋交い(すじかい)
・斜めに交差している様子。
椎(しい)
・照葉樹林の代表選手。ブナ科シイ属の樹木の総称。さらにマテバシイ属マテバシイという木も椎の名称で呼ばれる。最広義では団栗の仲間扱いされるシイの実がなる。頭に傘を被っていない団栗といった実が地面に転がっているのがそれだとさ。
・始業開始のこの時期では実がなるには早すぎる。
[団栗(どんぐり)]
・ドングリ(団栗)はブナ科のクヌギ・カシ・ナラ・カシワなどの果実(正確には種子ではない)の総称で、狭義にはクヌギの果実を指す。内部の種子の大部分を占める子葉はデンプン質に富む。(ウィキペディアより抜粋)
刹那(せつな)
・もともと仏教用語で、時間の最小単位をあらわす。
・そこから、「極めて短い時間、一瞬間」といった意味。
矛盾(むじゅん)
・中国の春秋戦国時代の法家の代表的人物である韓非(かんぴ)(紀元前233年没)。彼の記した「韓非子(かんぴし)」の中の逸話の一つから生まれた言葉。
・楚の国に矛と盾を売るものあり。矛を売っては「どんな盾をも貫く」と宣し、盾を売っては「いかなる矛をも遮る」と宣するので、これを聞いていた客から「そんじゃ、君の売っている矛で盾を貫いたらどないなるねん」と突っ込みを入れられて、ケネディに突っ込まれて討論会でぽかんとしてしまったニクソンのように、放心状態に陥ってしまったという。
・ギリシア神話にも絶対に掴まえる猟犬レラプスと絶対に逃れる狐とが勝負して、決着がつかないので、ゼウスが呆れて(ではないが)レラプスを星座にしてやったら、おおいぬ座となってシリウスが自信満々に輝き誇ってしまったという伝説が残されている。
左手→弓手(ゆんで)
・弓を持つ方の手の意味。つまり左手。
颶風(ぐふう)
・強く激しく吹く風。昔は気象用語として使用された。
ラスキン
・ジョン・ラスキン(1819-1900)。自然のありのままの再現を掲げたイギリスの評論家・美術評論家。ターナーやラファエル前派と交友を持ち、ラファエル前派やウィリアム・モリスらに大きな影響を与えた。「近代画家論」という著作がある。後年はホイッスラーと裁判上で泥沼試合を演じたことでも有名?
・夏目漱石の「文芸論」の中でも紹介されている。
憮然(ぶぜん)
・失望する様子。
・呆れ驚く様子。
太陽(たいよう)
・明治28年に創刊された総合的な月刊誌で、文芸評論なども載せられていた。
雑踏(ざっとう)
・大勢の人で混み合うこと。
追分(おいわけ)
・「牛馬を追い、分ける場所」という意味から、街道の分岐点を指すようになった。

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