夏目漱石、三四郎1

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夏目漱石、三四郎1

頓狂(とんきょう)
・だしぬけで調子外れな様子。間が抜けて調子外れな様子。突拍子もない様子。強調して「素頓狂(すっとんきょう)」という。転じて「非常識な」といった意味も。
懇意(こんい)
・遠慮なく親しい間柄。
・親切な好意。
蛸薬師(たこやくし)
・蛸薬師通(たこやくしどおり)は京都市内の東西の通りの一つ。かつての平安京の四条坊門小路にあたる。その名称は新京極通りの永福寺本尊薬師如来の俗称に由来。
戦争中
・朝鮮半島権益を目差す日本と清との間に日清戦争(1894-1895)が行われた。これに勝利した日本は清と下関条約(しものせきじょうやく)を結び、朝鮮の独立と、賠償金、および遼東半島・台湾などの日本譲渡を認めさせた。ところがどっこい、遼東半島への権益拡大を目差すロシアが、ドイツ・フランスと共に三国干渉を行い、遼東半島の譲渡は無効にされてしまった。この後清朝に対する欧米列国の分割が進む。1900年にはロシアが満州に進出した。1902年に「同盟なんかいらないわ」という孤立主義を棄てたイギリスと、日本は同盟関係に入った。(日英同盟)そして1904年から1905年にかけてついに、大陸政策を巡って日本とロシアに日露戦争が勃発、これを有利に展開しつつ戦力の限界からアメリカの仲介で和平を締結した日本は、ロシアとポーツマス条約を締結し朝鮮半島の権益や南満州鉄道などを獲得した。しかし賠償金を取れなかったために、1905年の内に日比谷焼打事件(ひびややきうちじけん)が発生するなど、各地で暴動が起きる有様だった。なお、この戦争の最中にサンクトペテルブルグで「血の日曜日」事件が勃発している。
物価(しょしき)→諸色(しょしき)
・江戸時代物価を表した言葉。多くの場合米を除いた日用品の価格。ウィキペディアには、米価と諸色のバランスの調整は、いわゆる「三大改革」の一環として必ず取り上げられた問題であった。とある。
信心(しんじん)
・信仰(しんこう)とは、何らかの神聖な存在を信頼し大切にする意識・心情のことである。信仰のことを仏教においては「信心(しんじん)」と呼ぶことが一般的である。「信仰」と書いて古くは「しんごう」と読んでいたこともある。
・つまり神仏を信じる心。
駅夫(えきふ)
・かつて律令制によって成立した駅(うまや)には駅馬・駅長・駅夫などが置かれた。くだりくだって汽車が開通した後の駅員を駅夫と呼んだ。
弁当→駅弁(えきべん)
・1885年7月16日開業の日本鉄道宇都宮駅でお握り2個とたくあんが売られたのが、日本で初めの駅弁だとされているが、もっと前にあったという説もある。
・ちなみに三四郎の朝日新聞掲載は1908年。
鬢(びん)
・頭の左右側面にある髪の毛のこと。
更紗(さらさ)
・ポルトガル語。人物や花、幾何学模様などを多彩な色で飾った綿布。
及び腰(およびごし)
・腰をなかば浮かして、前にかがんだ不安定な姿勢。
・転じて、不安げにおどおどしている様。
要領(ようりょう)
①物事の主要な部分。要点。
②物事をうまく処理する方法・手段。(三省堂のスーパー大辞林より)
行李(こり・こうり)
・竹や柳であまれた蓋付きの入れ物。そこから旅行用の荷物。旅支度。また旅そのもの。
・軍隊で、弾薬・食料・器具などをはこぶ部隊。
ズック(オランダ語doek)
・麻や木綿繊維を太く縒(よ)った糸で織った布。
のべつ
・(副詞)絶え間なく。休みなく。
蚊帳(かや・かちょう)/蚊屋(かや)
・空気は通すが蚊は通さないぐらいの目の粗めの布で四隅を釣って寝床を覆うもの。
らち(埒)
・かこい。しきり。また、ものごとの定まった範囲。
キャラコ
・緻密(ちみつ)に織った薄地平織り綿布(めんぷ)。(三省堂のスーパー大辞林より))
癇性(かんしょう)
①激しやすい性質。おこりっぽいさま。
②病的に潔癖(けっぺき)であること。(三省堂のスーパー大辞林より)
お猪口(おちょく・おちょこ)
・「猪口(ちょく・ちょこ)」とは、口が広くて、底がすぼまっている小さな陶器の杯のこと。
フランシス・ベーコン
・フランシス・ベーコン(1561-1626)はシェイクスピアとほぼ同時期のイングランドのキリスト教神学者、哲学者、法律家。「知は力なり」(Ipsa scientia potestas est)という名言があるそうだ。彼の学問体系化の構想が、フランス百科全書派に引き継がれていったという。代表的作品は「ノヴム・オルガヌム」で、帰納法を重んじて後の合理主義精神の呼び水となった。
どやす
・殴る。撲つ。
・怒鳴りつける。
狼狽(ろうばい)
・あわてふためく。うろたえる。
・中国の逸話で、前足が長く後ろ足が短い「狼」と、前足が短く後ろ足が長い「狽」という動物は互いを支え合って満足に歩けるが、離れた途端に満足に歩けなくなるというものがある。
・特に「あちこち動き回る」という意味の周章(しゅうしょう)を加えて、「周章狼狽する」などという。
大学
・東京の大学とはすなわち東京帝国大学(または単に帝国大学とも)のこと。もとは1886年(明治19年)に帝国大学令が出されたのち既存教育機関を改編して設立されたが、後には京都帝国大学など幾つかの帝国大学が各地に設立された。
・卒業の時、学科ごとに最優秀生徒に天皇陛下から恩賜(おんちょう)の銀時計を賜ることが出来て、これが非常に憧れの的だった。夏目漱石の「虞美人草(ぐびじんそう)」に登場する度胸の足りない小野さんは、大学卒業時にこの銀時計を賜ったという設定になっている。
絣・飛白(かすり)
・部分的に染めた織り糸によって、部分的にかすったような模様にした織物。
鄭重・丁重(ていちょう)
・礼儀正しく丁寧で手厚いこと。
・大事に扱うこと。
襦袢(じゅばん)
・和服用下着の一種。ポルトガル語の「ジパン」に当て字をして生まれた。元々丈の短い半襦袢だったが、後に長襦袢も生まれた。もちろんジーパンとは何の関係もない。
悠長(ゆうちょう)
・落ち着いている。のんびりとして急がない様子。
水蜜桃
・モモの一品種。明治以後、天津桃に次いで中国から輸入。花は大形で淡紅色。果実は汁気が多く、甘美。岡山白桃など種々の改良種を生んだ。〈[季]秋〉(岩波書店の広辞苑より)
→スーパー大辞林では季語は夏。
子規
・正岡子規(まさおかしき)(1867-1902)は明治時代の俳人かつ歌人。近代文学に大きな影響を及ぼし、夏目漱石と親交が深い。最後の7年間は結核と闘っていた。辞世の句は「糸瓜咲て痰のつまりし佛かな」。雅号の子規はホトトギスの異称。結核で血を吐く自分を、血を吐くまで鳴くとされたホトトギスに見立てたもの。
樽柿(たるがき)
・あいた酒樽に渋柿をつめ、樽に残るアルコール分によって渋を抜き、甘くしたもの。(三省堂のスーパー大辞林より)
レオナルド・ダ・ヴィンチ
・レオナルド・ダ・ヴィンチ(1452-1519)。同時期イタリアで活躍した偉大な音楽家、ジョスカン・デ・プレの同時代人。一般にイタリアルネサンスにおける「万能の人」(uomo universale・ウォモ・ウニヴェルサーレ)と呼ばれる。
砒石(ひせき)
・ヒ素(原子番号33、As)の元素鉱物。単体ヒ素およびほとんどのヒ素化合物は、人体に有害。消化器関係の症状によって時に死に至る。ウィキペディアによると、砒石は亜ヒ酸を含み、日本では古くから「銀の毒」、「石見銀山」などと呼ばれ殺鼠剤(さっそざい・ねずころ)や暗殺などに用いられていたそうである。
辟易(へきえき)
・「史記項羽本記」の 中で、項羽軍がわずか28騎となって漢軍に包囲された時、5千騎を引き連れた赤泉侯の楊喜(ようき)に立ち向かい、眼を怒らせて怒鳴りつけると、赤泉侯の軍は人も馬も皆驚いて、これを避け(辟)、道を変えて(易)、数里を逃れた。(赤泉侯人馬倶驚辟易数里)
・これによって、「相手の勢いに押され、しりごみすること。」または「閉口する。うんざりする。」といった意味。
いささか
①少し。いくらか。
②(下に打ち消しを伴って。)少しも。全然。現代語では「いささかも」の形をとる。(三省堂のスーパー大辞林より)
・サザエさんの隣のうちの「いささか先生」こと伊佐坂難物は、小説家としてお馴染みだが、 その家には彼の前に「浜さん」が住んでいて、その前にはいささか先生が住んでいたという。
せむし
・(昔、背に虫がいるためになると考えられていたことからという)背骨が後方に湾曲して前かがみになっていること。また、その人。(三省堂のスーパー大辞林より)
・ヨーゼフ・ハイドンの作曲したジングシュピール「せむしの悪魔」「新せむしの悪魔」は残念ながら失われてしまった。(・・・全然関係ねえ。)
鱚(きす)
・スズキ目・スズキ亜目・キス科の魚の総称。日本では特にシロギスを指すことが多く、食用だけでなく海岸付近での釣りの楽しみとなっている。脂肪の少ない白身魚で、特に天ぷらが旨いそうだ。
「魚+(一/巾)」or「梭子魚」(かます)
・硬骨魚綱・スズキ目・サバ亜目・カマス科・カマス属に分類される魚の総称。英語ではバラクーダ(Barracuda)。鱚同様、口先が尖っている。特に熱帯・温帯の海に広く分布。鱚が刺身でも美味しいのに対して、こちらは刺身より、塩焼きや唐揚げなど。
愚弄(ぐろう)
・馬鹿にして、からかうこと。
贔屓(ひいき)
・「ひき」が長音変化したもので、元々は「力む、力を込める」といった意味だったのが、特定の人に力を込めるといった意味に変化したもの。
・したがって、気に入ったものを可愛がるとか、目をかけて世話をするといった意味になる。
・頼りにするといった意味の「依怙(えこ)」と結びついて、「頼りにするものを可愛がる」といった意味の「依怙贔屓(えこひいき)」という言葉も使用される。

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